前回の記事では、
ICFの考え方と
6つの項目を整理しました。
今回は実際に
ICFを使って
人を見てみましょう。
実務者研修をしていても、
受講生が一番わかりづらいと感じるところです。
実際に人に当てはめてみると、
ぐっとわかりやすくなります。
事例として登場するのは、
このブログを書いている
まる本人です。

え!まるさんが事例になるんですか?!

え、まるさん自身が事例なの?
それは面白そう笑

恥ずかしいけど、
一番わかりやすいと思って笑
テーマは、
体重が10キロ増えたこと。
さっそくICFの6つの項目で
見ていきます。
まるさんをICFで見てみる
健康状態:
体重が10キロ増加しました。
ここだけ見ると、
「体重管理が必要な人」
という印象になります。
でもICFは、
健康状態だけで判断しません。
6つの項目全体で見ていきます。
心身機能・身体構造:
身体機能に特に問題はありません。
歯がとても丈夫で、
固いものも問題なく食べられます。
虫歯もなし。
活動:
食事は自立しています。
ただ、早食いで
よく噛まないことがあります。
参加:
家族で甘いものや間食を楽しんでいます。
家族も食べることが大好きで、
一緒に食を楽しむ時間があります。
環境因子:
夫婦で週に1回お酒を飲むことがあります。
家族のみんなが、甘いものが好きなため、
買い置きのお菓子が常にある環境です。
外食はほとんどしません。
個人因子:
食べることが好き。
お酒も好き。
運動は比較的好きな方です。
コーヒーが趣味で、
豆から挽いて淹れることを楽しんでいます。
甘いものとコーヒーを一緒に楽しむのが
至福の時間です。

なんか、すごく豊かな生活じゃない笑

体重が増えたのは事実だけど、
こうやって見ると
楽しみがたくさんある人に見えてくるよね
全体で見えてくること
6つの項目で見てみると、
まるさんには
「できないこと」がほとんどありません。
むしろ、
「好きなこと・楽しみがたくさんある人」
として見えてきます。
体重が増えた理由も、
「食べすぎ・飲みすぎ」という
単純な問題ではなく、
家族との時間を大切にしていること。
コーヒーという趣味があること。
食を楽しむ文化が家庭にあること。
そういう背景が見えてきます。

健康状態だけ見たら
「太りすぎ」ってなるけど、
全体で見ると全然違いますね

そう。
同じ人を見ているのに、
見方一つで全然違って見えるんだよね
これがICFの見方の力です。
「問題」として見るのではなく、
「その人の生活・個性・環境」として見る。
ケアの方向性が変わる
ICFで全体を見ると、
ケアの方向性も変わります。
「体重を減らしなさい」
という指導ではなく、
「運動が好きなら、
一緒に楽しめる運動を探しませんか」
「コーヒーの時間を大切にしながら、
甘いものを少し工夫してみませんか」
その人の好きなことや
楽しみを活かしたアプローチができます。

その人が続けられる方法を
一緒に考える感じだね

そう。
できないことを指摘するより、
できることを活かす方が
ずっとうまくいくんだよね
「してあげる介護」ではなく、
「その人の力を引き出す介護」。
ICFを使うと、
その視点が自然と身につきます。
まとめ
今回はまるさん自身を事例に、
ICFの6つの項目で見てみました。
健康状態だけ見れば
「体重管理が必要な人」。
でも全体で見ると
「食と家族を大切にする、
豊かな生活を送っている人」。
同じ人でも、
見方一つでこんなに変わります。
ICFは、
その人を丸ごと見るためのレンズです。
今回は事例として
少ない情報で当てはめてみましたが、
実際にはもっとたくさんの情報が
その人の中に詰まっています。
情報が増えれば増えるほど、
その人らしさがより鮮明に見えてきます。
ただ、
いきなり現場で使おうとすると
難しく感じるかもしれません。
そんなときは、
まず自分自身をICFの項目に
当てはめてみてください。
今回のまるさんのように。
家族や友人で試してみるのも
いい練習になります。
身近な人で慣れてから、
利用者さんに活かしていく。
それが一番の近道だと思います。

担当の利用者さんを、
ICFの6つの項目で見てみてください。
きっと新しい発見がありますよ
あなたが担当している利用者さんを、
ICFで見てみると
どんなことが見えてきますか?

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