
職員に対して、どう指示をすればいいのかわからない。そもそも、リーダーって何をするの?

何を基準に、ものごとを判断すればいいのかわからない。自分の判断は正しいのかな?
こんな悩みはありませんか?
当時のわたしも、中堅職員として介護の仕事にやりがいを感じていたはずなのに、立場が変わった途端に壁にぶつかることが増えました。以前ならスムーズにこなせていた仕事が、なぜかうまくいかない…。
判断の一つひとつに迷いが出て、気づけば自信を失いかけている自分がいました。
「自分はリーダーに向いていないのかな…」
そう感じることが度々ありました。
しかし、今ならはっきりと言えます。
あなたが迷っているのは、能力ややる気が足りないからではありません。皆さんのなかで「判断の物差し(指針)」が、整理されていないだけなのです。
この記事では、介護現場のリーダーとして、日々刻々と変わる状況の中で「迷わず行動する」ための指針(アクションガイドライン)の作り方を解説します。

この記事でいう中堅職員とは、新人職員と管理職やベテラン職員の間に位置する人のことです。現場経験だと3、4年目以降を想定してるよ。
1. 「どうしていいかわからない」の原因

リーダーになってから、迷いと不安だらけだった
- 介護の仕事が好き。やりがいも感じている
- 所属現場の問題点が見えていて、改善したいと思っている
- 自分の目指したい理想のケアやサービス像も、ぼんやりと描けている
このような状態で仕事に臨んでいても、リーダーになったとたんに現場で迷ってしまうのは、なぜでしょう。
それは、人を通して現場を動かすための「指針(共通の判断基準)」が、自分より上の立場のひと(管理職)によって言葉にされていないからです。
目標(ゴール)が示されていないと、どこに向かって進めばよいのかわからないですよね?
これまでの経験で「判断の際のおさえどころ」的なものはぼんやりと分かっていても、職場としての基準(ゴール)が示されていない。
その結果、判断のたびに「これでいいのかな?」と不安になってしまうのです。
2. 現場リーダーに必要なのは「正解」よりも「土台」
リーダーになると、つい「間違えない答え(正解)」を探しがちです。
しかし、本当に必要なのは正解ではなく、迷ったときに立ち戻れる「土台」です。
現場で自分自身が迷わないために必要な土台は、大きく分けて3つあります。
① 現場をどうしたいのか(方向性)
まず、「この現場をどんな場所にしたいのか」という方向性を持ちましょう。
立派なスローガンでなくて構いません。
- 利用者さんが「また来たい」と思える現場
- 職員が萎縮せず、相談できる現場
このように自分なりの言葉で説明できれば十分です。
方向性が定まっていれば、個人の好みではなく「現場の基準」で話ができるようになり、声の大きい人に流されにくくなります。
② 自分がやるのではなく「人を通す」視点
リーダーになりたての頃は、人に頼むのが苦手だったり、「自分がやった方が早い」と思いがちです。
しかし、それを続けると自分が疲弊するだけでなく、周りが育たず、現場が不安定になります。
リーダーに必要なのは、「自分が動く力」ではなく、「どう関われば職員が動きやすくなるか」という視点の切り替えです。
③ 介護スキル+アウトプット力(根拠の説明)
リーダーであれば、業務が「できる」ことは前提となります。
そこから部下の信頼を得るために必要なのは、「なぜ、そうするのか」つまり、行為の理由をを言葉にする力です。
感覚や経験だけでなく、正しい知識(身体の仕組み、認知症の特性など)を根拠に説明できると、それは「注意」ではなく「共有」になり、「指示」ではなく「納得」につながります。
3. 判断に迷ったら戻るべき「3つの原点」
現場では、時間と人手の制限という現実が必ずあります。
理想通りにいかない時、私は以下の3つに立ち戻って判断していました。
- 利用者さんの気持ちに寄り添っているか
- 利用者さんのできることを増やしているか
- (制限がある中で)何を優先し、何を今回は諦めるか
これらのことを、スタッフに説明し共有することがリーダーの役割です。

どの介護現場も忙しいし、人手不足だと思う。
でも、それを理由に考えることを放棄するのはやめよう
4. 人は思い通りにならない。だから「具体的な指針」が必要
たとえば、「挨拶をしましょう」「失礼のない声かけをしましょう」といった抽象的な指針では、人によって解釈が異なります。
指針は、行動が浮かぶくらい具体的にしましょう。
- × 抽象的: 挨拶をする
◎ 具体的: 利用者さんの目を見て、笑顔で挨拶をする - × 抽象的: 丁寧な言葉遣い
◎ 具体的: 声かけは敬語(丁寧語)を使う
指針は「気持ち」を揃えるためではなく、「行動」を揃えるためのものです。
また、「ここまではOK」「これ以上は一度立ち止まって相談」という線引きをチームで決めておくと、判断を個人任せにせずに済み、現場が楽になります。

自分の常識は他人の非常識なんていう言葉もあるくらい。
具体的な言葉で伝えよう。
5. まとめ
最後に、私自身の話を少しさせてください。
かつての私はリーダーとして職員をまとめる力不足に悩み、正解を探して迷い続けていました。
リーダーだからといって、ひとりで全部できる必要はありません。
それぞれの強みを自覚し、そこを軸に立つことで、指針はブレなくなります。
リーダーとして迷っている方は、まずは小さな所から。一緒に働くメンバーは、何が得意なのか知ることからはじめて見ませんか?それぞれ得意としている力を引き出す「仕組みと安心感」を作って行きましょう

チームで仕事をしているのだから、苦手は人に頼ればいいと思う!
みんなで目標を達成すればいいんだ

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